2009-01-01から1年間の記事一覧

今日は、p.1170の下から2行目まで、読みました。ダンスについての基本的な考察です。ヴァレリーの文章は、一見難解なのですが、それは、無意味に煩瑣な難解さではなく、思考の運動のルポルタージュ的な表現であることからくる難解さの印象です。今日読んだと…

今日は、前回読んだレイの論文の最後に引用されていた、アンリ・ルアールの言葉について、それと非常に近い意味内容のヴァレリーの言葉(1937年のフランス哲学協会での講演「芸術についての考察」のなかの言葉)を、黒板に書き出してみました。思考の共振と…

今日は、まず小テストを実施して、解答解説の後、第12課に入り、p.54の中性代名詞と直説法単純未来について説明し、p.56の練習問題の1番だけ片づけました。復習を兼ねて、過去に習った曲の歌詞のなかから、半過去(「シャンゼリゼ大通り」の出だしの部分など…

今日は、p.141の3行目まで、読みました。マグロやイルカの泳ぎを参考に、トリドンは、海を航行する船のあるべき形を考えつくそうとします。船は大きく、どうやら、魚の形をそのまま真似ても、いい船はできないということのようです。パイドロスが、いつか、…

今日は、p.1169の最後まで、読みました。これで、『ドガ・ダンス・デッサン』の最初の断章を、一応、全部、読み終えたことになります。プレイヤッド版でわずか七ページ分でしたが、しかし、確実に深い七ページ分だったと思います。こういう味わい深い文章、…

今日は、ジャン=ドミニック・レイの論文の残りを、読み終えました。1933年に息子たちが企画したアンリ・ルアール生誕百周年記念展覧会のカタログにヴァレリーは序文を書いているらしく、p.24で、その文章の一部が引用されています。味わい深い文章です。こ…

今日は、テキストp.51の直説法半過去と大過去を説明して、p.52の練習問題を終えたほかは、セリーヌ・ディオンの歌を二つ、じっくり聞きながら、歌詞の解説をしてみました。ひとつは、半過去の練習を兼ねて「私は待っていた」、もうひとつは、テキストに載っ…

今日は、p.137の22行目まで、読みました。パイドロスが語る、フェニキアのトリドンなる男は、なかなか魅力的な人物です。p.134で繰り出される比喩が実にイメージ豊かでユーモラスですね――優れた他者たちの脳髄を吸って太った動物の周囲には無数の空の頭蓋が…

今日は、p.1168の下から4行目まで、読みました。密度の濃い文章を、プレイヤッド版で一頁分、しっかり読むことができました。皆さんの努力が、少しずつ、かたちになってきている、と感じます。けっして読みやすい文章ではありませんが、かといって、ひたすら…

今日は、レイの論文のp.22の終わりまで、読みました。リスボン街のルアール・コレクションを実地に眺めた経験が、19世紀画家をめぐるヴァレリーのさまざまな文章のうちに、十分に生かされている、ということが強調されていました。レイさんは、その一例とし…

今日は、まず、先週実施した小テストの答案を返却し、ざっと説明してから、第10課p.48の練習問題の残りを片付け、音楽クイズもこなしてから、第11課の直説法複合過去の説明をしました。そのあと、複合過去形を使ったジャック・プレヴェールの詩「朝の食事」…

今日は、p.133の終わりまで、読みました。人間の実際の制作物においては、有用性と美と持続性の三原理が混交して現れることも多いとパイドロスは指摘し、その好例として幾何学者の仕事が紹介されます。幾何学は思考の行為による自然の抽象であり、幾何学者に…

今日は、p.1167の下から11行目まで、読みました。三段落分しか進みませんでしたが、構文と一字一句を丁寧に読み解いて、納得しながら進んだので、充実していたと思います。一文の息が長いために、構文を把握するのに時間がかかったり、短い形容詞がただ列挙…

今日は、先週残した部分を読んだ後、ジャン=ドミニック・レイによる論文「ポール・ヴァレリーとアンリ・ルアール」の読みに入り、p.19の下から3行目のところまで、読みました。知性の人という側面が強調されがちなヴァレリーですが、友情の人という側面も重…

今日は、小テストを行ってから、第10課に入り、文法事項の説明をした後、練習問題の2番(現在分詞)を片付けました。現在分詞とジェロンディフを用いた歌詞の具体例として、ジョニー・ハリデイの若い頃の歌Pour moi la vie va commencer(俺の人生はこれから…

今日は、p.130の5行目まで、読みました。自然の産物と人間の産物の区別という問題が、あいかわらず続いています。物の生成原理について、偶然の生成、自然の生成、人間による生成の三つのモードが語られたあと、前二者については、作るものと作られるものが…

今日は、p.1167の3行目まで、読みました。アンリ・ルアール氏の人物像が描かれている部分です。理系の超エリート校である理工科学校(エコル・ポリテクニック)を出たルアール氏は、冶金工学者であり、機械技師であり、熱機関の発明家であり、絵画蒐集家であ…

今日は、ヴァレリーの1938年のエッセー「モンペリエ美術館」を読みました。ヴァレリーはセート生まれですが、リセと大学はモンペリエで過ごしていますので。この美術館には、よく通ったはずです。このエッセーでは、そこでどのような絵を見たかが簡潔に語ら…

今日は、代名動詞について補足説明をしてから、p.44の練習問題を終え、あとは、Comme d'habitudeのフランス語の歌詞の全部について、クロード・フランソワの歌を聴きながら、説明しました。目的語人称代名詞がかなり出てきますし、代名動詞もたくさん出てき…

今日は、p.126の7行目まで、四ページ分、進みました。約束どおりの快調なペースです。自然の作と人間の作の根本的な違いについて、ソクラテスの思考が展開される部分。「複雑さの程度」という概念を使って、自然物はその程度が高いのに対して、人間の制作物…

今日は、スケジュール調整のための土曜授業日。第8課の残り、p.39の非人称表現、p.40の練習問題4を終え、第9課に入りました。代名動詞まで、ざっと説明しました。次回は残りの練習問題を片付けます。さて、第9課の課題曲はクロード・フランソワの「いつもの…

今日は、p.1166の9行目まで読みました。p.1165の真ん中あたりで出てきた「〔さすがの〕アルセストも、彼〔ドガ〕の横では、弱くて御しやすい男に見えたことであろう」という表現の味わいを知るには、アルセストがモリエールの喜劇『人間嫌い』の頭がよくて正…

今日は、1939年のエッセー「似ていることと芸術と」の残りを全部(p.227左側二つ目の段落からp.229左側の最終段落まで)読みました。肖像画の問題から一般的な模倣芸術の問題、デッサンの問題へと話が進み、デッサンの重要点が述べられます。p.228左側では、…

開講しました!

全学教育の長い(あるいは「短い」)夏休みが終わり、いよいよ後期授業が始まりました。新しくなった教室は、実に快適です。教える側からすると、パソコンを持ち込むだけで、すべての操作を集中管理できる仕組みがとても便利です。後期も、よろしくお願いし…

今日は、p.122の2行目まで、読みました。最後、少々急ぎ足になってしまいましたが、約束の四ページ分、進むことができました。海辺で拾った美しい物は、果たして、人間が作ったものなのか、それとも、他の生き物が作ったものなのか、それとも、自然界が長い…

今日は、p.1165の15行目まで、4段落分、じっくりとしたペースで読み進めました。個々の文の構造や単語の理解、一文一文の表面的な意味の理解に加えて、できれば、段落単位、いくつかの段落のかたまり単位で、結局、作家は何がいいたいのだろうか、表現のなか…

今日は、前回やや急いで読んだところをゆっくりめに復習してから、ランベールさんの版で「似ていることと芸術と」の続きをp.227左側ページの11行目まで読み進めました。ヴァレリーの味わい深い文章を急がずじっくり追いかけていると、ついつい、浮世の時の流…

今日は、p.1164の6行目から二段落分だけ読みました。分量は稼げませんでしたが、とにかく、一字一句ゆるがせにせず、構文についての理解を最重要課題にして、じっくり訳読しました。こういう精読の訓練は、特に、二年生の方々にとって大切です。初級の授業で…

今日は、1939年のエッセー「似ていることと芸術と」を、寺田透訳を参照しながら、途中まで(配付したテクストでいうと、p.226の右側8行目まで)読みました。前に読んだヴァレリーのエッセー「イタリアの芸術」(1935年)において見られた《現代芸術批判=古…

今日は、p.114の1行目からp.118の5行目まで、4ページと少し、読みました。ソクラテスによると、人は複数存在として生まれ、唯一存在として死ぬのだが、時折、萌芽としての観念にとどまった人格たちが存在を望むことがある、といいます。ソクラテスは哲学者と…