2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧

前期最終回(筆記試験実施)

今日は、予定通り、筆記試験を実施しました。全般にまずまずの出来です。ボードレールの文章からの出題で、出来なかったところは、もう一度よく復習しておいてください。実力問題のほうは、比較的わかりやすい文章だったと思います。こちらは辞書利用可でし…

前期最終回

今日は、ヴァレリーの「レオナルドと哲学者たち」のp.1258の一番下まで、読みました。一応区切りのよいところと思います。凝った並列構文を多用するヴァレリーの文章も、慣れてくると、リズムと味わいがあります。結局、プレイヤード版で全36ページ中、前…

前期最終回

今日は、「夏」についてのホワイティングの注釈の残りを読み終え、最後にベルマン=ノエルの論文の内容に少しだけ触れました。結局7月の授業四回分ほどを「夏」の読みに費やしてしまいましたが、まだまだ謎は多く、消化不良感があります。しかし、こうした、…

今日は、「英雄的な死」の最後まで、読み終えました。君主の嫉妬やファンシウールの矜持から、お小姓の小憎らしい感じに至るまで、リアルかつ知的な描写はリズムと緊迫感がありました。文句なしに面白い、短編小説的散文詩でした。さて、今期の授業用に用意…

今日は、p.1257の下から17行目まで、読みました。言葉と哲学者の関係が、関係代名詞を用いて説明を展開していく構文や、同格表現をいくつも並べていく構文を用いて、うねるように書かれています。こういう息の長い文がえんえんと続くと、読む側もかなり疲れ…

今日は、「夏」をめぐるホワイティングの注釈の続きを読み、ついでに、1942年に、第三詩節と第四詩節のあいだに付加された六詩節分――ピエール=オリヴィエ・ワルゼールによれば「明快で美しい六詩節」、ホワイティングによれば「かなり凡庸な」六詩節――につ…

今日は、『パリの憂鬱』の27番「英雄的な死」に入り、p.168の一番下(62行目)まで、読みました。全体で164行と長い散文詩で、ほとんど短編小説と言ってもいいくらいです。物語の展開→君主の人柄の描写→物語の展開→君主の心理の描写、と続き、63行目からは、…

今日は、p.1255の下から3行目まで、読みました。p.1254の中ほどの、「世界」を思い浮かべるのがますます難しくなっているというくだりは、構文が少し込み入っていましたが、けっして無用な難解さではなく、明晰な表現の要請から必然的に決まった複雑さという…

今日は、先週につづいて、1896年の詩篇「夏」の読みを、少しだけ進めました。第3詩節の第4行で登場する「浸透性のある夢のなかに連れ去られた少女」の肢体が、続く第4詩節で解剖学的に描写されます。この詩全体のイメージは、夏の海辺の立体的景色と波打ち際…

今日は、「ビストゥリ嬢」の最後まで、読み終えました。リアルで活き活きした描写と知的な分析は、ボードレールのテクストの大きな魅力です。「こんな特殊な情念が君のうちに生まれた時期ときっかけを思い出せるかい?」と「私」が問うと、彼女は眼をそらし…

今日は、「レオナルドと哲学者たち」の続きで、p.1254の13行目まで、読みました。言語や知だけでは十分でなく、あらゆる物質的方法を活用して、知を外的に検証可能なものとする力を持つレオナルドは、現代科学の直接の祖であるとヴァレリーは述べ、以下、知…

今日は、「夏」の第3詩節まで、読みました。「Vue」と同様、海をうたっていますが、やや複雑な味わいがあります。今日は、まず音の特徴に注意してみました。意味のほうは、イメージと合わせて、まだすっきりしない部分が残っていますが、これについては、諸…