今日は、p.1169の最後まで、読みました。これで、『ドガ・ダンス・デッサン』の最初の断章を、一応、全部、読み終えたことになります。プレイヤッド版でわずか七ページ分でしたが、しかし、確実に深い七ページ分だったと思います。こういう味わい深い文章、また、密度の濃い文章には、まだまだ慣れないところがあるとは思いますが、ひとつひとつのテクストを読む経験が、皆さんの中で蓄積されていき、それが、少しずつ、着実な読解力へと育っていきます。たくさん間違えながら、何度も間違えながら、表現のかたちをじっくりと覚えていきましょう。苦労は報われます。というか、苦労しか進歩の道はありません。今日読んだところでは、ラストで紹介されていた、モネのエピソードが面白かったですね。革新的イメージのあるドーミエがモネの新しい絵に対して手厳しくて、保守的イメージのあるドゥカンがモネの絵を絶賛した、というような、常識的な図式とは異なる、画家たちの生き生きとした言葉のやりとりは、ヴァレリーのいうように、とても面白い、と思います。年内ラストとなる次回は、続くテクスト「ダンスについて」を読みます。p.1171の下くらいまで、予習をよろしく。