2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

今日は、予定通り、中間試験を実施しました。教科書からの出題が20点、実力問題が15点、合計35点です。他の科目以上に、語学の試験は、努力した結果が如実に反映されます。手を抜いた人は、その通りの結果が出ます。今回も、ざっと見たところ、努力を重ねて…

今日は、1941年のエッセー「ベルト・モリゾについて」を最後まで読み終えました。マラルメの詩とモリゾの絵は、身近な物事を描いても、マチエールの本質に向かう点で似ており、すべてを暗示に還元しようとするマラルメのエレガンスは、ベルト・モリゾの自然…

今日は、p.1178の6行目まで、読みました。p.1177の中段で、ヴァレリーはかつてドガはエレガントな人だったとして、最上級を連発しながら、その知性と人間的魅力を描写します。しかし、一行空いて描かれる陰鬱な老人の姿はかつての姿とは対照的です。一行のbl…

今日は、p.86の1行目まで、読みました。芸術教育においては、概念や知識の伝授よりも眼で実際に作品を見ることを重視すべきだという考え方が強調されていました。ブリュッセル美術館のある展示室で、眼を閉じてくるりと一回転して再び目を開け、トロピスム(…

今日は、p.1177の12行目まで、読みました。ルイ=ル=グラン高校を出ている秀才のドガが、家政婦のゾエが昏倒した時に基本的な応急処置などの知識がなくてただオロオロする様子を見て驚いたヴァレリーは、今もそうだが、学校教育は基本的な社会生活の作法だ…

今日は、p.84の下段のヴァレリーの発言の6行目まで、読みました。ベルトロ氏の質問に対して、ヴァレリーは、芸術家の自己模倣は作品の価値レベルの維持という観点から考えられるとして、不均衡性を排除して連続性を確保するためのあり方として自己模倣と自己…

今日は、第15課「ストとデモ」を読み、練習問題も片づけました。ストとデモは市民革命と人権宣言の国フランスの華です。何か「改革」と称する動きがあるたびに、とりわけ、人権にかかわるような問題が含まれるたびごとに、人びとは敏感に反応します。たしか…

今日は、p.344の2行目まで、読みました。自分の人生を描くこと、芸術家としての理想と現実生活の私性とが切り離しがたく結びついていること、それがベルト・モリゾの特徴であることを、ヴァレリーはドガやセザンヌやモネたちとの対比において強調していまし…

今日は、p.1176の真ん中少し上の et toujours serieux.まで、読みました。個性や時代の好みを追うのではなく、作品の完成をひたすら探究するという芸術道徳はヴァレリーにおいて一定して見られますが、その道徳をドガも共有しています。このあたりの話も現代…

今日は、p.83の6行目まで、読みました。ヴァレリーがヘーゲル美学を[観念的・弁証的・抽象的であると(ヴァレリーは直接的にはこういう表現をしていませんが、文脈上そうとれます)]批判すると、アンリ・ドラクロワ氏はヘーゲルの『美学』は事実に基づく具…

今日は、第14課を終えました。フランスの不動産市場の話でした。2008年秋のアメリカ発金融危機の影響はフランスでも同じで、不動産の価格は下落を続けているが、フランスやリヨンなどの大都市では価格は高いままである、ということでした。(高いローンを組…

今日は、p.342の6行目まで、読みました。印象派の光崇拝は画家の数だけあるさまざまな流儀を認めていたとして、モネ、ルノワールに触れたヴァレリーは、「筆触分割」が「点描」にまで進む例もあったとしています。名指しはされていませんが、ここで想起され…

今日は、第13課を終えました。「Xによる出産」というテーマは前回の「パックス」に続いて、フランスの一面をよく示す主題だったと思います。平等の国フランスは、慈愛の実践というキリスト教的な美徳に基づく制度も古くからあったことがわかります。難しい単…

今日は、p.340の11行目まで、読みました。印象派の「網膜」による「純粋な感受性」の重視は、詩の分野では象徴派の純粋言語による絶対詩の探究と密接な関連をもっているとヴァレリーは指摘します。言語の原理に拠るマラルメの絶対詩と事物を光の転調としてと…