2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

今日は、p.106の上から4行目まで読みました。今日読んだところでは、音楽と建築という二つの芸術が、他の芸術(たとえば絵画)と比べ、現実のオブジェに従属しないという点で人工性が高いこと、つまり、ユーパリノスのいう「唯一芸術のみによる構築物」「あ…

今日は、筆記試験を実施しました。とりあえずは、お疲れ様。論のうちに多少なりとも都市との関連を記すという条件が足かせとなったか、扱う作品の幅を縮めてしまったかもしれません。多く取り上げられた作品を見ますと、コレットの『シェリ』が6名、ブルト…

今日は、前期の最終回でした。先週の続きで、「イタリアの芸術」のp.172の右側下まで読みました。終わりまで読むことはかないませんでしたが、ヴァレリーによる強烈な現代芸術批判が、見事なレトリックで展開されている山場の部分(p.172)だけはしっかり読…

今日は、前期最後の授業となりました。まず、先週実施した期末テストの答案を返却し、簡単に解説をした後、いくつかの歌について、ビデオクリップを眺めてみました。『ラ・マルセイエーズ』を歌うミレイユ・マチウの、強力に震え轟く〈r〉の響きが、とても印…

今日は、p. 103の一番下まで読みました。ユーパリノスの身体への祈りを聞き終えたソクラテスは、「歌う建物」についての独自の考察を展開します。音楽と建築は、人をその作品のうちに閉じ込める、とソクラテスはいいます。建築について、われわれは、建築家…

今日は、パトリック・モディアノの1997年の名作『ドラ・ブリュデール』(邦題『1941年。パリの尋ね人』白井成雄訳、作品社、1998年)を紹介しました。フランスは1940年6月22日の降伏から1944年8月25日のパリ解放までの約4年2ヶ月の間、ドイツの占領下にあり…

今日は、1935年の5月から7月にパリで開催された「イタリア芸術展―チマブーエからティエポロまで―」に寄せて、カタログの「序」として書かれたヴァレリーのエッセー「イタリアの芸術」をp.171の左側下まで読みました。激しい感情が満ち溢れたテクストです。ヴ…

今日は、予定通り、期末テストを実施しました。とりあえずは、お疲れ様。歌詞の一部の読み方を記し、日本語訳するという第1問、間違いを正す第2問、フランス語で答える第3問。このうち、テスト終了後、第2問について、解説をし、答え合わせをしました。間違…

今日は、ユーパリノスによる身体への祈りの部分を読み終えました。p.99の下のほうで、身体が宇宙に匹敵するものとされ、そこから、球体としての宇宙(世界)、その中心にある身体、そして、世界の外面しか見ない魂(精神)という三つの要素が出てきます。こ…

今日は、先週に続き、落穂ひろい的なお話で、ヴァレリーの1921年のエッセー「ヴェルレーヌの通過」をとりあげて、特に、リュクサンブール公園近くのカフェで、テーブルのうえのグラスに緑色の酒(アプサント)をなみなみとついで昼間から飲んでいるヴェルレ…

今日は、「パオロ・ヴェロネーゼのフレスコ画」の残りを読み終えました。フレスコ画に描かれた虚構世界のほうは、壮大なオペラの魅惑を発揮しているのに対して、そのように壮麗な装飾に囲まれて暮らす実際の生活は、少々シンプルに過ぎるコメディーでしかな…

今日は、先週実施した小テストを返却してから、第6課p.32の練習問題を片付け、第7課に入り、まずダニエル・ダリューの「ラストダンスは私に」を聞いてから、関係代名詞、疑問代名詞を説明し、p.36の練習問題も全部かたづけてしまいました。というわけで、来…

今日は、p. 99の18行目まで読みました。p.97から98にかけて、ユーパリノスの寓話(薔薇の蝋細工を砂に埋めて溶かし、その鋳型に青銅を流し込むと、薔薇のブロンズ像ができるというアレゴリー)についてのパイドロスの解釈――薔薇はあらゆる事物あるいは人生、…

今日は、アルベール・カミュの『転落』から、ポン・デ・ザールの「笑い声」と、それより2年前のポン・ロワイヤルの出来事を告白した部分を取り上げました。フローベールの『感情教育』におけるポン・ヌフ以来、久しぶりに、セーヌ川に架かる橋が重要な舞台…

今日は、「パオロ・ヴェロネーゼのフレスコ画」というテクストに入り、p.149右側の下から12行目まで読みました。ヴァレリーは、現代(1928年当時)の小規模な芸術と比べながら、16世紀ヴェネツィア派の巨匠の大規模な仕事を実現させた諸条件について、発注す…