2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

レポート締切は8月3日です 

前期の授業が終わって、しばらく、この日誌にご無沙汰しました。授業がない間は「授業日誌」を書く必要もないわけですが、授業に関係した事柄については、時々、書くことにしたいと思います。水5仏文概論と火3バルトのレポート締切が8月3日(金)午後5…

今井勉のホームページが出来ました!

このたび、ようやく、私のオフィシャルホームページが出来ました(→今井勉のホームページ)。左のリンク集にも追加しました。まだ始めたばかりなので、殺風景ですが、これから、少しずつ、内容を充実させていくつもりです。「授業資料」も、このホームページ…

最終回

まず、先週やった期末テストの答案コピーを返却し、解説しました。次に、大学が行う授業評価アンケートに答えていただいた後、ついでに、4月12日にミニットペーパーに書いてもらった「動機と抱負」を返却して、その余白に、本日7月19日の達成状況や反…

人文社会総論

5コマ目、1年生の人文社会総論。今日は仏文の割当日で、私が担当しました。今回は、フランス語圏文芸の紹介と銘打って、クレオール文化論の実際を、テクスト(セゼール、ファノン)、映像(『マルチニックの少年』)、音楽(カリ)を通して、少しだけ紹介す…

最終回

ヴァレリーのエッセイ『ヴェルレーヌの通過』を読みました。若い頃、リュクサンブール公園近くのゲイ=リュサック街に住んでいたヴァレリーは、数学者ポワンカレと詩人ヴェルレーヌの通過を描いて、それぞれの人物のために語彙を選び、それをそれぞれの宇宙…

最終回

pp.37-45を急ぎ足で説明しました。旧批評の最後の砦「文学の特殊性」という命題に対するバルトの批判です。文学は文学だというトートロジーに自閉し、コトバの検閲・禁止による自縄自縛によって、自分自身が沈黙せざるを得ない旧批評の貧しさ。「旧批評家は…

期末テスト実施

期末試験、お疲れ様でした。教科書からの問題、実力問題とも、全般に、よく出来ています。でも、まだ、ごく一部ですが、関係代名詞のquiの使い方を覚えていない人がいます(中間テストのときも、毎回の授業でも、いつも、よく出てくるので、確認していたはず…

最終回

スタンダールの『赤と黒』についてM君に、アレクサンドル・デュマ(ペール)の『三銃士』についてS君に、それぞれ発表していただきました。『赤と黒』のジュリアンのボナパルト的なところと最終的な魂の救済を願うところには、彼の愛読書がルソーの『告白』…

発表(3)

都市をめぐる文学について、今日は発表の三回目。まず、M君が、都市が生み出す「怪異」、という題で、『日本霊異記』『今昔物語集』『雨月物語』から怪談をいくつか引いて、怪異譚の発生の背景を探ってくれました。都市(とりわけ平安京)における怪異発生…

p. 36の下から9行目まで読みました。旧批評の金科玉条である「明晰」に対するバルトの批判の続きです。今日読んだところでは、とりわけp. 34の皮肉たっぷりの文章がユーモラスでした。「どうして物事をもっとシンプルに表現しないのか」という旧批評からの批…

美術館のルパン

第7課を読みました。お金のためでなく、純粋な絵画鑑賞の快楽のためだけに、7年間で230点の絵やオブジェを、ヨーロッパ中の美術館から盗んだ男の話。本当の泥棒は画商の連中だ、だって、奴らは1万ユーロで買った絵を10万ユーロで転売するのだから、とか、盗…

第十二回19世紀(2)

ユゴーについて二つ、ミュッセとバルザックについて一つずつ、今日は合計四人の方々に発表をしていただきました。ユゴーの『レ・ミゼラブル』が骨太な社会小説であることを具体的に指摘してくれたNさん、『クロムウェル』序文のロマン主義宣言(理論)が『…

発表(2)

今日も熱い発表が二つ。まずS君による川端康成『古都』における京都の表象の分析。所与の条件に逆らわず生きていく登場人物たちのあり方が、京都という都市の「盆栽」的な自己完結性をなぞるかたちになっているという指摘は、ギラギラしたパリ小説を眺めて…

「明晰」という神話の解体を試みた部分、p.33の14行目まで読みました。普遍フランス語という神話は現代言語学によって解体されたこと(フランス語の論理性は他の言語と比べて上でも下でもないこと)がp.30で語られた後、フランス人の「国民的病気」としての…