今日は、p.141の3行目まで、読みました。マグロやイルカの泳ぎを参考に、トリドンは、海を航行する船のあるべき形を考えつくそうとします。船は大きく、どうやら、魚の形をそのまま真似ても、いい船はできないということのようです。パイドロスが、いつか、トリドン作の見事な船が処女航海に出てゆくのを見たことがある、といって、その進水する様子を官能的に描き出すと、ソクラテスは、急に暗くなって、ぐじぐじと、自分の過去を悔いる言葉、というか、自分の過去に対して少々意地悪な言葉を並べはじめます。p.140では、人間は所詮、自分勝手なものだ、というような性悪説的な見方が列挙され、ソクラテスは、どんどん、いじけた感じになっていきますが、それほどまでに、造船家トリドンをめぐる話を聞いていると、自分が生きなかった芸術家の人生、自分が生きなかった建築家の人生を、惜しむ気持が強くなる、ということのようです。今日は、最後のところ、少し急いでしまいましたので、次回(1月5日)、p.140を少しゆっくり復習してから、先に進みたいと思います。残り6ページと少しだけですので、一応、全部予習をよろしく。では、皆さん、よい冬休みをお過ごしください。