2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

最終回(筆記試験)

今日は筆記試験を行いました。「20世紀前半のフランス文学の作品(ひとつないし複数)について、関心のあるテーマを設定し、1600字程度(多少の増減は許容)で自由に論じなさい。資料等の持込は不可とする」という設問。つまりは小論文の試験でした。…

最終回

今日は「海辺の墓地」の第9節から第12節まで読みました。テーマは海から墓地へと移っていきます。第12節に現れる「昆虫」は果たしてセミか、アリか、あるいは、別のものか。イメージとしては、人間の肉が落ちて、骸骨というエッセンスへと還元されてい…

最終回

今日は「英雄的な死」の最後まで読みました。区切りがよいので、今日で、この授業は終了とします。「英雄的な死」については、様々な事実とつきあわせた解釈がいろいろとあるようですが、今回は詳細には立ち入らず、テクストの表面を丁寧に追うだけで満足す…

最終回、期末試験実施

今日は予定通り期末試験を実施しました。問題Iは教科書からの出題(25点)、問題IIは実力問題(10点)でした。問題Iでは、重要な構文や熟語などを重点的に復習していれば、だいたいわかる問題ではなかったかと思うのですが、もうひとつ、全体的な出来が…

今日は「海辺の墓地」の第7節と第8節をゆっくり読んでみました。第8節は、詩がなかなか書けない詩人をうたったマラルメの初期作品を思い出させるような、ヴァレリーによるメタポエム(詩作をめぐる詩)です。「詩の源流で」、完全な無の段階と作品の片鱗…

「英雄的な死」の55行目まで読みました。短編小説のようなこのテクストには、しばしば息の長い構文が出てきますが、フランス文学を学ぶ人間には、とても勉強になります。ボードレールの散文は、全体として、古典主義的均整美に満ちた、格調の高い文章であ…

今日は第9課を読みました。少し急いでしまいましたが、練習問題もひととおり終えました。最後に、授業評価アンケートに答えていただきました。さて、いよいよ来週17日は期末テストとなります。7月24日は当初、授業を予定しておりましたが、補講期間に…

先週に続いてサン=テグジュペリです。今日は『星の王子さま』から第24章を三人の訳者の日本語訳(内藤訳、野崎訳、石井訳)を参照しながら、フランス語原文の味わいなども説明しつつ、ゆっくり読んでみました。じっくり読んでみると、いろいろなことに気…

前回の復習をしてから、「海辺の墓地」の第5および第6詩節を読みました。ローラーさんの注釈は難しいところがかなりあって、読み取るのがたいへんです。このままだと注釈を読むことに疲労してしまうので、その愚は避けたいところです。次回は、とりあえず…

今日は「年老いた大道芸人」のテクストの残りを読みました。全体の解釈はなかなか難しいので、総論的なことが言えない代わりに、各論的な細部をめぐって、非常に明快なテクスト分析の一例として、ジェローム・テローさんの論文の一部(第三段落を詳しく読解…

今日は第8課の本文と練習問題をすべてかたづけました。重要構文がたくさん出てきました。rendre+名詞+属詞、permettre de+不定詞、sans+不定詞、voir+名詞+不定詞(知覚動詞構文)、non seulement〜mais aussi、関係代名詞のquiとqueなど。来週は第9課をやり…

今日はサン=テグジュペリの小説『夜間飛行』の一部と、自伝的・エッセイ的小説『人間の大地』第7章「砂漠のただなかで」の一部を読んでみました。後者では特に、砂に穴を掘って、そこに身を横たえ、砂でからだを覆い、顔だけ外に出しながら「静かな夢想」に…

「海辺の墓地」の読みに入りました。全部で二十四節から成る長詩です。今日は第四節まで一応眼を通したという感じです。いやあ、難しいですねえ。イメージのしやすいところとイメージのしにくいところがあります。これはどういうことを言っているのだろう?…

今日は第14番の詩「年老いた大道芸人」のテクストを71行目まで読みました。この詩も前に読んだ第5番「二重の部屋」と同じく、前半部と後半部の明暗のコントラストがはっきりしています。前半部はいわば背景で、描写の半過去形や現在形が支配的ですが、後半部…