2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

今日は、p.127の下から5行目(第12段落の終わり)まで、読みました。第4段落から第10段落までで「内面の劇」の描写がひと区切りついたあと、今度は、第11段落から第19段落まで、外界(世界)を観ること、想像力の発動(イメージの生成と展開)がテーマとなり…

今日は、『黄金仮面の王』を読み終えました。読みごたえ十分の物語でした。作品発表当時のシュオブの考えを、グードマールによる伝記の一節を紹介しながら、少しだけたどってみました。記号と(あるいは記号で)戯れることが彼のエクリチュールの力だという…

今日は、第4課の本文を終え、練習問題を丁寧に検討し、間髪を入れず、第5課に入り、p.18の10行目まで、読みました。第5課がフランスの核抑止力、第6課が国防の日、と、ナショナリズム的なニュアンスの濃いテーマが続きます。フランスの現実的な一面を知る良…

今日は、p.126の上から11行目の途中まで、読みました。思考についての思考、いわばメタ意識が常態化したと仮定して、思考の「あらゆる組み合わせ」の汲み尽くし(極限)に至る境地が仮想されます。メタ意識の習慣化の実現はあくまで仮定ですが、ヴァレリーに…

今日は、p.17の真ん中あたり、「彼女は自分の病が彼に見抜かれるのではないかと恐れた」というところまで、読みました。若い女に導かれて王は王国から遠く隔離された「哀れな者たちの町」に向かいます。この道行は哀切です。まったく隙の見られない文章が続…

今日は、第4課のほぼ終わり近く、p.15の下から4行目まで、読みました。フランス語の形容詞や過去分詞の性数一致の原則についてじっくりと説明しました。アコルドリというシステムは将来的に日本にも根付く可能性があるかもしれませんね。次回は残りと練習問…

今日は、p.125の半ば、「現実」まで、読みました。思考の思考という、いわばメタ意識とでも呼ぶべき状態について語ったこの部分は、『序説』全体のなかでも特に、語り手のテンションが高いと感じられるところです。p.124の下から3行目に出てくる、レオナルド…

今日は、p.15の12行目半ばまで、読みました。王は真夜中に家臣たちを集め、仮面をとるよう命じます。すると、ひじりの予言通り、彼らの素顔は、仮面の役割が予想させるものとは正反対の様相を呈しています。王はこのあと、思い切った行動に出ます。この短編…

今日は、第3課の本文の残りを片づけてから、p.12の練習問題を全部片づけました。三番は文法的な説明が求められています。duが前置詞+定冠詞なのか、それとも部分冠詞なのか、desが前置詞+定冠詞なのか、それとも不定冠詞の複数形なのか、しっかり区別でき…

今日は、p.124の上から3行目まで、読みました。内面の劇を注視しようではないか、とヴァレリーは言います。イメージの科学の可能性への期待がみなぎるこの箇所は、かなり難解な印象を与えるかもしれません。なぜ難解かというと、それは、読者である私たちが…

今日は、p.13の上から12行目まで、読みました。p.12の1行目から17行目までの段落の描写は、p.8の1行目から13行目までの段落の描写と同じく、イメージを重ねて全体の基調を示す、いわば象徴主義的な描写の典型例になっています。今回は、無機質な金銀メタリッ…

今日は、まず先週実施した中間試験の答案を返却してから、第3課の本文の続きに入り、p.11の下から5行目(全文通しの行数で31行目)まで、読みました。関係代名詞のquiとqueの違いを復習し、代名動詞se souvenir deとs'occuper deの使い方を辞書の例文で検討…

今日は、本文第四段落の終わり、p.122の下から3行目まで、読みました。批評の方法論を宣言している箇所です。完成した作品の出来栄えをあれこれ蘊蓄を傾けながら称賛して終わるのではなく、その作品の生成過程に注意を払い、作品を生み出す精神の運動そのも…

今日は、p.11の下から8行目まで、読みました。黄金仮面の王が通り抜けていく祝宴の間の描写は、前回の霧のたなびく風景描写と同様、やはり、背景による前景の浮き彫りでしょう。「Il y avait 〜があった」という叙述が単調に三回繰り返されますが、その書か…