2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧

今日はマラルメの話。難解というイメージが流布していますが、彼の若い時の「メタポエム」(詩と詩人についての詩)はテーマ的にはワンパターンで明快です。今日は五つの詩を読みました。「陽春」と「鐘をつく人」は共に理想の詩を書けない詩人の苦悩をうた…

第5回

今日は前回の残りを片付けてから第5課をやりました。所有形容詞ははじめのうち少し戸惑うかもしれませんがすぐに慣れるでしょう。授業のはじめに、基数1から10まで3秒以内で言ってもらい、全員クリアです。来週は、11から20までを5秒以内で言ってもら…

今日はp.59の2行目まで読みました。言葉に辞書の意味しかなかったら、そして第二の言語が「言葉の確実性」を揺さぶりにやってこないとしたら、文学は存在しないだろう、という部分で、バルトはマラルメの言葉を引いています。「詩人の思考を表すのに仮説的に…

今日は第12課「ソンム湾散歩」の本文残りと練習問題をすべて終えました。今日やったところでは、たまたまでしょうか、-eauで終わる名詞が四つ、いずれも複数形-eauxのかたちで出てきました(oiseaux / veaux / troupeaux / agneaux)。あと、細かいことです…

今日はフローベール『感情教育』を取り上げました。アルヌー夫人宅からの深夜の帰り道、フレデリックがセーヌ川にかかるポン・ヌフ橋のうえで高揚する場面(空気を大きく吸い込んで、希望に満ちた可能態になりきる幸福なシーン)に特に注目しました。この場…

第4回

今日は前回配ったプリントの3番とp.13のディクテを片付け、基数の1から10まで(次回までに3秒で言えるように!)の練習とp.25のリエゾン・アンシェヌマン・エリジヨン・有音と無音のhを説明してから第4課に入りました。-er動詞の活用練習をして練習問題の1を…

今日はp. 57の1行目まで読みました。前回のところで参照されていたブランショの『文学空間』の一節とリクールの『解釈学試論』の一節を担当の方に紹介してもらいました。やはり、こうして、バルトの参照指示に従ってテクストの周辺を散歩すると、参照された…

まず前回のおさらいをしてから第11課の残りを読み、練習問題を片付けました。ボーヴォワール橋はアルザスにあるエッフェル社の工場から水路で(ロッテルダムまでライン川、ル・アーヴルまで北海と英仏海峡、パリまでセーヌ川をemprunterして)運ばれたとあり…

今日は、まず前回とのつなぎの意味で、フローベールの散文詩学あるいは純粋小説の考え方がうかがえる書簡テクストを紹介し、同時に、工藤庸子先生の『恋愛小説のレトリック――『ボヴァリー夫人』を読む』(1998年、東大出版会)から、言葉の物質性のレアリス…

第3回

まずetreとavoirの練習問題プリントを配って解いてもらいました(全部で30問)。やはりたくさん練習すると知識がすっきり整理されてきますね。残りの第3問(不定冠詞と定冠詞の使い分け)は次回片付けます。今日は練習問題でかなり時間を使いました。急いでp…

今日はp.55の2行目(脚注1の途中)まで読みました。1960年代に進行する知的言説の質的転回は、中世からルネッサンスへの移行で生じた注釈の質的転回と同じくらい重要だとバルトは言います。これはおそらくスコラ的・アレゴリー的聖書読解から原典主義的・意…

今日は第11課に入り、p. 43の2行目まで読みました。2006年に出来たボーヴォワール橋は、ベルシー橋とトルビアック橋のちょうど真ん中あたりにあるようです。今度パリに行くときは、是非、この橋を渡ってみたいものです。それから、文中にもありましたが、歩…

今日は先週の続き。まず、阿部良雄先生の見事な指摘(『シャルル・ボードレール 現代性の成立』河出書房新社、1995年、pp. 296-299)を紹介しました。ボードレールvsウーセイの対立図式が、シャンフルーリvsウーセイの変奏であること、そして「『無能なガラ…

第2回

今日はまずアルファベと第1課の復習をしてp.9の練習問題を片付けました。この授業ではとにかく発音に力を入れています。amourのou、courageのouは思いっきり「ウー」ですよ。続いて、第2課に突入。etreとavoirの活用を説明、練習しました。エートルとアヴォ…

今日はp. 52の下から5行目まで読みました。批評はエクリチュールの行為である。言語という対象と厳しく対峙する点において、批評家と作家の区別はない。作家は「立派な創造者」で批評家は「謙虚な下僕」だ、などという古い神話は、批評によってだけでなく、…

開講しました

教科書は前期と同じです。前期は9課まで進みましたので、後期は10課から始めます。今日は、まず、成績評価の仕方と今後の日程を説明した後、ミニットペーパーに皆さんの目標を書いていただき、動機を確認してから、さっそくテキストに突入。p. 39の5行目…

開講しました

後期のフランス文学概論が始まりました。まず予定表を配って、授業の見通しを説明しました。今週と来週は、ボードレールの『パリの憂鬱』から「駄目なガラス屋」を読み、このテクストをめぐる間テクスト的散歩をします。今日は、「駄目なガラス屋」の本文を…

開講しました

「2セメからはじめるフランス語」今日からスタートしました。新しいlangue(言語=舌づかい)の世界にようこそ。まず、自己紹介カードに動機(到達目標)などを書いていただきました。モチベーションが高い人が多くて、頼もしい限りです。それから、自習用CA…

開講しました

お久しぶりです。後期授業が始まりました。というわけで、この授業日誌も再開です。現在、文学研究科の建物が耐震工事中のため、後期は、総合棟10階の経済学部21番教室を借りての授業となります。よろしくお願いします。 今日は、前期のポイントを復習してか…