2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

東北大学文学部オープンキャンパス公開講義

今日は、オープンキャンパスの二日目。午後2時から3時まで、文学部第1講義室にて、高校生のみなさんを相手に、「文学都市パリの構造」と題する公開講義を行いました。フランスの首都パリは歴史のある美しい街です。中世の昔からパリはさまざまな文学作品の舞…

今日は最終回、予定通り筆記試験を実施しました。普段よりも多くの方々が(?)一発勝負の筆記試験を受けたようです。古典作品をなにかひとつしっかり読んで、あれこれ考えて、文章にまとめてみるという経験は、おそらく、皆さんの知的財産として生きるもの…

今日は最終回、ヴァレリーの1935年の講演「芸術についての考察」の講演本体部分のラスト(p.78の12行目)まで、読み終えました。ヴァレリーも最後は時間がおしていたのか、かなり急ぎ足の話ぶりであることが伝わってきます。p.76の下のほうで、芸術家の感情…

今日は最終回、予定通り期末試験を実施しました。教科書から20点、実力問題が15点、合計35点です。教科書のほうは、ちゃんと予習をして授業に出席し続けて、直前に復習をひととおりやっておけば、出来るのは当然です(休みが多かった人は、相当がんばって挽…

今日は最終回、ヴァレリーの1932年のエッセー「マネの勝利」を最後まで読み終えました。ゾラとマラルメのような文学論的には正反対の人々をも魅了したところにマネの栄光があると語るヴァレリーは、ラスト部分で、マネによる有名な肖像画「黒い帽子の(ある…

今日は、スタンダールの『赤と黒』、そして、バルザックの『ゴリオ爺さん』を駆け足で紹介しました。ジュリヤン・ソレルの愛読書は、ルソーの『告白』とナポレオンの『セント・ヘレナ日記』ですが、そうした文学的系譜を証明するような、征服のボナパルティ…

今日は、「芸術についての考察」の続き、p.75の6行目まで、読みました。文化が高度化し、社会が複雑化するにつれて、空間恐怖が装飾をうむというような自発的な創造だけでは足りなくなり、知性の大幅な介入が行われるようになります。芸術家自身も、詩人と実…

今日は、まず、フランス革命記念日の前祝いの意味を込めて、ミレイユ・マチウの歌うフランス国歌「ラ・マルセイエーズ」に耳を傾けてから、第9課の本文(退職後の海外生活)と練習問題をすべて片づけました。途中、DOM‐TOM(フランスの海外県・海外領土)の…

今日は、まず授業評価アンケートを実施してから、「マネの勝利」の続き、p.168の左側7行目まで、読みました。マネの「オランピア」をめぐるヴァレリーのテクストは読み応えがあります。首に巻かれた黒いビロードのひもが純粋な頭部と不純な肉体を分離してい…

今日は、ロマン主義を古典主義との対比で図式化して説明したのち、代表的な抒情詩としてラマルチーヌの『瞑想詩集』から「みずうみ」という有名な詩を読んでみました。最後の祈願文の連続は、魂の昂揚を劇的に示した絶唱です。先週読んだルソーの「愛の幸福…

今日は、「芸術についての考察」のp.72上から11行目まで、読みました。前回、ヴァレリーが「補色」(色の「補足」の現象)を取り上げる理由がもうひとつよくわからないと書きましたが、今日のところを読むと、その理由がはっきりします。ヴァレリーは補色と…

今日は、第8課(ペタンクについて)の本文の読みと練習問題を、すべて終えました。今日は珍しく(?)全員出席。皆さん、ちゃんと予習をしておられるので、てきぱきと進みます。今日読んだところで特に面白かった表現をひとつ挙げるとすれば、12行目から13行…

今日は、「マネの勝利」のp.167左側下から7行目まで、読みました。マネにおけるロマン主義と写実主義の分有について、p.166右側下で、両者がさまざまな言い方で比喩的に表現されていました。それぞれ意味のつながりをつかんで、線で結んでループ化してみると…