2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

今日は、ユイスマンスのパリ情景集のうち、73番のテクスト「セーヌ河岸の古本屋」に入り、p.290の10行目まで、読みました。最初の段落はきわめて絵画的な描写になっています。用いられている語彙は、演劇の舞台にも関連しています。パリの中心部の風景が、く…

今日は、1937年の国際哲学会における『方法序説』300年記念講演「デカルト」のラスト(p.810の4行目)まで、読みました。最後のところで、ヴァレリーは、現代にデカルトが生きていたら、複雑化し、巨大化した科学をうまく包摂しうるような方法を見つけること…

今日は、まず第7課の練習問題3番の書き取りを、先週のように黒板に書いていただき、じっくり時間をかけて完成しました。そのあと、第8課のディアローグのビデオを見て、重要な表現を解説し、文法事項のうち、特に近接未来、前置詞と定冠詞の縮約(au/du, aux…

今日は、ヴァレリーの詩集『魅惑』の草稿研究として決定的な仕事であるフロランス・ド・リュシーさんの研究書から、「アポロンの巫女」の執筆経過に関する部分をコピーして配付し、特に、残されている草稿の中の最初の段階のものを、読んでみました。決定稿…

今日は、ユイスマンスの1881年の小説『流れのままに』からフォランタン氏の定食屋放浪記の続きを最後まで、読みました。p.333の最後の部分、今、大騒ぎしながら飯を食らっている学生たちが、やがては、偉くなって、名誉や地位で腹いっぱいになるのだろうか、…

今日は、ヴァレリーの講演「デカルト」の続きをp.807の下から9行目まで、読みました。デカルトのCogitoを自己激励の合言葉と捉える、なかなか感動的な部分です。「われ思う、ゆえに、われ在り」という有名な言葉の魅力は、まさにそうした、デカルトの全存在…

今日は、まずp.19の3番、書き取りの問題にじっくりと取り組みました。ディクテーションは本当に勉強になります。自分の耳を信じたうえで、それがフランス語の表現と重なるかどうか、しっかりとした勉強が必要です。そのあと、第7課に入り、ディアローグを聞…

今日は、「アポロンの巫女」の最後の二つの詩節(第22詩節と第23詩節)を、読みました。最終詩節はイタリック体になっています。これは「新しい白い声」による神託を記した碑文であることを示すための工夫でしょう。一時、もうひとつの詩節(第24詩節)を付…

今日は、87番のテクスト「ある定食屋〔ターブル・ドット〕」の読みに入り、p.331の下から10行目まで、読みました。あまり気の進まないまま、知人に連れられて、ある定食屋で夕食をとることになったフォランタン氏。行ってみると、ひどいところで……という、い…

今日は、ヴァレリーの1937年の講演「デカルト」の続きをp.806の3行目まで、読みました。p.804の下のほうで「彼について考えることは不可避的に我々について考えることになる」とヴァレリーは述べていますが、これはまさしくヴァレリー自身の批評原理そのもの…

今日は、連絡事項のあと、D先生の宿題(私への質問)を済ませ、D先生絡みプラスこの季節絡みでインドネシア出身のフランスの女性歌手アングンAnggunの「Cesse la pluie」(→止めて/雨を)を聞いてみました。なかなか哀切でいいですね。ついでに先週の所有形…

今日は、「アポロンの巫女」の第18詩節から第21詩節まで、読みました。巫女の心身の奥底から「秘密」がじわじわとこみあげてきます。それは死への欲動のようなものであると同時に生のエネルギーの爆発に向かう動きでもあるようです。第20詩節はまさに「二つ…

今日は、p.329のラストまで、読みました。フォランタン氏のレストランめぐりは、なかなか哀切ですね。ユイスマンスの筆致は冷酷にして温和、特に、ハードボイルドなシーンの描写が悲しいものであればあるほど、温かいシーンはきらりと光ります。次回も予習を…

今日は、p.804の真ん中の「実験の可能性」まで、読みました。デカルトの運動量の式は、その後ライプニッツによって洗練・訂正され、最終的には運動エネルギーの式へと包摂されることになりますが、ヴァレリーは、デカルトの式のかたち(質量と速度の〈積〉)…

今日は、まず先週実施した小テストを返却し、そのあと、D先生から出ていた宿題を片づけました。ひとつは、kleenexという単語の響きが、他のex系の単語群(pretexte/silex/pyrex/explication等)の「エックス」という響きと共に非常に印象深い、フランソワー…

今日は、ヴァレリーの「アポロンの巫女」の13詩節から17詩節まで、読みました。「創造の力」「宇宙の手」に対して、巫女が、暴力的な状態では真の光、真の言葉は生まれない、と主張します。人間を超えた不可思議ではなく、あくまでも人間的な平和を巫女は願…