2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

今日は、シュオブの短篇『少年十字軍』の第3章「教皇インノケンティウス三世の語り」の最後まで、読みました。神への公式な語りから再びtutoyerの語りに戻り、教皇はみずからの切実な問いを発します。無垢な子供たちの十字軍は果たして奇跡なのか、教えてほ…

今日は、ヴァレリーの詩『若きパルク』の97行目から122行目まで、読みました。101行目と102行目の〈私〉に一定の対照性があることは確かですが、その対比もひとつの〈私〉のなかのことです。パルクの複合性として捉えておきます。次回(6月14日)は少なくと…

今日は、予定通り中間試験を実施しました。教科書通りの内容でしたので、しっかり準備をした方は大丈夫だったはずです。なお、実力的に肝心なのは最後の動詞の活用表の問題です。これが完璧にできないと、フランス語の実力者への道は厳しいことをご理解くだ…

今日は、アントワーヌ・コンパニョン『文学の第三共和政』第5章「文学史による救い」の内容を読み取りました。1894年のルネ・ドゥーミックの「軽い」論考がRHLFの記念すべき創刊号の巻頭論文だったことは、1876年のガブリエル・モノーの格調高い方法論宣言を…

今日は、シュオブの短篇小説『少年十字軍』の第3章の続き、p.490の上から12行目まで、読みました。神に対する教皇の語り掛けが、プライベートなtuから、オフィシャルなvousへと変わり、語られる内容も聖書や伝説へのレフェランスが多くなりますが、最後の段…

今日は、ヴァレリーの詩『若きパルク』の第3章の終わり(96行目)まで、読みました。第3章は蛇への呼びかけですが、それは、同時に、パルク自身への呼びかけでもあります。パルクがパルクにぶつける語りです。64行目から76行目までで魂(=精神)の純粋でな…

今日は、第3課の練習問題を片づけ、第4課の本文に入り、15頁の2行目まで、読みました。来週は予定通り、中間テストを実施します。範囲は今日やったところまでとします。教科書の復習をしっかりやって、テストに臨んでください。テストのあとは、普通に先に進…

今日は、アントワーヌ・コンパニョンの『文学の第三共和政』の第4章「あらゆるレヴェルでライヴァル関係にあった歴史家たちと修辞家たち」について、内容を読み取りました。特に、前半部では、ブリュヌチエールという文学派の代表的存在がいかに歴史主義的時…

今日は、マルセル・シュオブの短篇小説『少年十字軍』の第三章の第三段落の途中(p.489の20行目)まで、読みました。語り手の教皇インノケンティウス三世が自らの苦しい胸の内(自分自身への忸怩たる思い)を吐露した部分(p.489の2〜6行目あたり)がなかな…

今日は、ポール・ヴァレリーの詩『若きパルク』の69行目まで、読みました。自分自身が蛇になったことを自覚するパルクが、蛇に向かって、お前はもう要らないという、ややコミカルなところです。全体像がぼんやりと見えてくるまで時間がかかりますが、めげず…

今日は、第2課の練習問題の残りを片づけてから第3課「フランス人であり、なおかつ、ユダヤ人であること」の本文を読みました。19世紀のリトレ大辞典には「反ユダヤ主義」という見出し語はありませんが、20世紀のフランス語宝典にはちゃんと見出し語があり、…

今日は、第3章、権力の座につく歴史家たち、を読みました。ガブリエル・モノーとエルネスト・ラヴィッスについて、二人の人物像が活き活きと描き出されていました。方法主義を唱え、歴史学に新たな時代を開いた二人にも、次世代からすると、まだロマン主義的…

今日は、『少年十字軍』の第1章の終わりと第2章の本文をすべて、読みました。第2章の語り手は去年読んだ「黄金仮面の王」と同じ病を患っている者ですが、前半の呪詛が後半の物語によって見事に相対化されます。主キリストと同じ、白いお方であるあなたをなぜ…

今日は、『若きパルク』の44行目まで、読みました。26行目から37行目までの部分は時制の変化の問題と構文把握(Quandをどう考えるか)が難しかったですが、パルクが蛇と一体化しているイメージが浮き上がってきました。また、43行目ではアクサンシルコンフレ…

今日は、第2課の本文を読み終え、練習問題の1番を片づけました。子供の国籍決定における血統主義と生地主義の併存の話題でした。皆さん、しっかりと予習をしてくださっているので、授業の進行がスムーズです。次回は、練習問題の残りを片づけ、第3課に入りま…

今日は、第1課の練習問題の残りを、じっくりと時間をかけて、完了しました。連休の谷間の今日は敢えて先を急がず、逆に、各問題のコンセプトや前提について考えながら、一歩一歩進むかたちをとりました。普段はなかなかこういう授業はできないのですが、立ち…