2017-01-01から1年間の記事一覧

今日は、第11課の練習問題の残りを片づけてから、第12課「アカデミー・フランセーズ」の本文を読み、練習問題の4番まで終えました。今日から出席のカウントを開始しました。登録された方々は覚悟を決めて、毎回しっかり予習をして授業に臨んでください。また…

今日は、コンパニョン『文学の第三共和政』の第15節「マントノン夫人」と第16節「文学の不滅は椅子取りゲームである」の第四段落の終わりまで、内容を読み取りました。第15節では「作家としてのマントノン夫人の聖別化は嘘とプロパガンダによるものである。…

今日は、セリーヌの『夜の果てへの旅』について、重要な箇所をいくつか抜粋して、解説してみました。崇高と郊外がキーワードでした。アルシードとモリーの天使的崇高性は哀切です。また、ランシーという郊外の街の名前の象徴性についても説明しました。セリ…

今日は、ヴァレリー『若きパルク』の280行目から298行目まで(第10節の第2パート)を読みました。涙に呼びかける場です。涙が生まれてくる過程を迷宮からよじのぼってくるイメージでさまざまに変奏しているのに加えて、音素が意味素を呼び、イメージが分娩の…

今日は、第11課の本文を終え、練習問題に入り、3番まで片づけました。次回から出席を取ります。練習問題の残りと第12課をすべて片づける予定ですので、予習をどうぞよろしく。

開講しました!

今日は、後期初回。コンパニョン『文学の第三共和政』の第14節「人はいかにして偉大なフランス人作家になるか」について、本文の内容を読み取りました。夏休み中に14〜22節まで翻訳作業を進めたので、それに基づき、議論を整理することができました(23節か…

開講しました!

今日は、初回。授業概要と成績評価の方法を説明したのち、『はじめて学ぶフランス文学史』(2002年、ミネルヴァ書房)から20世紀後半の文学についての解説記事を紹介しながら、全体の概観を試みました。やはり政治的・歴史的な変化が大きな時代なので文学も…

開講しました!

今日は、後期の初回。『若きパルク』の構造について、私のメモを基に、説明しました。光と影、エロスとタナトスの対比的モチーフが交互に現れ、前半部(324行目まで)と後半部(325行目から512行目まで)がほぼ黄金分割の比をなして鏡像関係にあること、詩の…

開講しました!

今日は、後期第一回。まず、授業概要と成績評価の方法について説明しました。その後、授業の進め方に慣れていただくため、さっそく教科書第11課の本文の読みに入りました。予習が前提になりますので、登録される方々はその点ご了解のほどよろしくお願いいた…

今日は、コンパニョン『文学の第三共和政』の第13章「老修辞学教師」の内容を読み取りました。修辞学を批判したランソンですが、修辞学は自身の根本に生きていたようです。また「教科書事件」ではヴァンデランの批判を受け、1923年の『フランス文学史』改訂…

今日は、予定通り、筆記試験を実施しました。やや分量が多かったかもしれず、お疲れ様でした。しかし、一応、シュオブの傑作短篇小説『少年十字軍』の全8章の抜粋を順番通りに並べましたので、物語の全体を復習する機会にもなったのでは、と思います。答案を…

今日は、ヴァレリーの詩『若きパルク』の243行目から279行目まで、読みました。基本的にはタナトスのテーマが主調音を成しており、ところどころ、その主調音をコントラストで浮き彫りにするように、エロスのテーマが出現してくるようです。全部で512行ある長…

今日は、予定通り、期末試験を実施しました。終了後、ざっと解説したのち、残り時間で第10課の本文を読み終えました。cannabisに対する法的な扱いは国によってかなり異なりますが、国際的な共通尺度は厳格です。さて、これで無事、教科書の前半部をすべて完…

今日は、コンパニョン『文学の第三共和政』の第12章「普遍的な教育学」の内容を読み取りました。ランソンは、中等教育から高等教育へと活動の場を移しますが、それは、高等教育の場で、中等教育に携わる若い教師たちを新たな方法によって教育することで、結…

今日は、シュオブの短篇小説『少年十字軍』の最終章を読み終え、全体を読了しました。素晴らしい作品でしたね。同時代のジャリやグールモンといった作家が絶賛し、後年の大作家ボルヘスがスペイン語に翻訳するほどに愛誦したこの作品を、私たちもまた、毎週…

今日は、ヴァレリーの長詩『若きパルク』の209行目から242行目まで、読みました。222行目の途中で、突然、タナトスのテーマからエロスのテーマに一転します。春の樹木のエネルギー全開のイメージがいくつもの比喩を畳みかけるように用いて示される箇所でした…

今日は、テキスト第9課「フランスの出生率」の本文の読み&練習問題をすべて終えました。社会的にも行政的にも、子供を産んで育てやすい環境を、時間をかけて整えてきたフランスには、日本も学ぶところが多いですね。さて、いよいよ来週は最終回。期末試験を…

今日は、コンパニョン『文学の第三共和政』の第11章「中等教育の法王」の内容を読み取りました。40歳まで高校の国語の先生だったランソンは中等教育の問題を知悉していました。それを強みに、彼は教育改革の提言を重ね、中等教育論のドンになっていきます。…

今日は、シュオブ『少年十字軍』の第7章「小さなアリスの語り」の全部と第8章「法王グレゴリウス9世の語り」の前半部(p.502の9行目)まで、読みました。アリスの素朴な語りは、それだけで哀切ですが、最後の部分で語りの人称が1人称から3人称に変わるところ…

今日は、ヴァレリー『若きパルク』の185行目から208行目まで、読みました。パルクのテクスト空間では、生と死のテーマが裏表入れ替わるように、また、生のテーマはさらに意識と性愛のテーマに変奏されて、とりわけこの性愛=エロスのテーマが死=タナトスの…

今日は、教科書第8課「主日の安息」の本文の読み&練習問題をすべて終えました。今日のポイントは代名動詞 se reposer でした。大いに勉強(仕事)したあとは、ゆっくり休んでください。あと残すところ二回です。最終回に期末試験を行います。範囲は教科書の…

今日は、コンパニョン『文学の第三共和政』の第10章「ドレフュスからプチ・ペール・コンブへ」の内容を読み取りました。ランソンとラヴィッスの相似性、また、ランソンとデュルケームとの相似性が語られていました。ランソンは社会主義への接近と民衆大学の…

今日は、シュオブ『少年十字軍』の第6章「カランダールの語り」を読みました。イスラム教徒から見た「子供たちの純粋性」の報告です。カランダールが目撃した子供たちの群れの中に、目の見えない子とその子の手を引く少女の姿がありました。第4章に出てきた…

今日は、ヴァレリー『若きパルク』の184行目まで、読みました。死への意識に「危険なまでに」捉われてしまったパルクは、予言=思考のもたらす倦怠が理由であると述べたうえで、一行空けて、185行目から少女時代の「ある夕べ」の思い出について語ります。次…

今日は、テキストの第7課「食糧の浪費」本文&練習問題、すべて終えました。今回は特に、接続法現在の活用について、語幹の姿(je/tu/il/ilsについては直説法現在3人称複数の語幹からもってくるのに対してnous/vousについては直説法現在1人称複数の語幹から…

今日は、コンパニョン『文学の第三共和政』の第9章「ドレフュスの僥倖」の内容を読み取りました。ドレフュス事件がランソンの栄光を後押ししたという話です。特に1898年の人権同盟とフランス祖国同盟の対立関係を軸とした人間模様には興味深いものがあります…

今日は、シュオブ『少年十字軍』の第5章「書生フランソワ・ロングジューの語り」の全文を読みました。量的には短い章でしたが、文体が擬古文調で、古語表現や堅い言い回しなどが出てきて、結構、読み応えがありましたね。494頁の下のほうの、ヒトデをめぐる…

今日は、ヴァレリー『若きパルク』の148行目後半から166行目まで、読みました。パルクはいかんともしがたく影=死の意識のほうへと傾斜していきます。「震えおののく」frissonnerの語源にある「冷たさ」すなわち死の冷たさが、陽光の下にあっても、感じられ…

今日は、第6課「ドローン」の本文・練習問題をすべて終えました。まず軍事目的で開発・利用されて、その後民生用に普及するというパターンは技術開発の歴史においてかなりありそうですが、ドローンもそうだったのですね。今回は特に、半過去形の作り方(直説…

今日は、コンパニョン『文学の第三共和政』の第7章「大学における文学」と第8章「ランソン氏の驚異的大躍進」の内容を読み取りました。第7章では特に1901年11月8日のソルボンヌ開講講演の内容を詳しめに辿り、第8章では特に1894年から1904年までの十年間にお…