今日は、シュオブ『少年十字軍』の第7章「小さなアリスの語り」の全部と第8章「法王グレゴリウス9世の語り」の前半部(p.502の9行目)まで、読みました。アリスの素朴な語りは、それだけで哀切ですが、最後の部分で語りの人称が1人称から3人称に変わるところは本当に劇的でした。この幽体離脱的な分裂(死にゆくアリスを天国のアリスが眺める3人称の距離感)の効果は日本語訳での表現は難しいですが、フランス語原文だとよくわかります。いよいよ次回でこの短編小説を読了します。引き続き予習をどうぞよろしく。