今日は、ヴァレリー『若きパルク』の280行目から298行目まで(第10節の第2パート)を読みました。涙に呼びかける場です。涙が生まれてくる過程を迷宮からよじのぼってくるイメージでさまざまに変奏しているのに加えて、音素が意味素を呼び、イメージが分娩の比喩に移っていくところは圧巻でした。古典主義的アレクサンドランに多層的な音と意味とイメージの展開を盛り込む技量は象徴主義マラルメを彷彿とさせます。次回は第10節の第3パート(324行目まで)は確実に読む予定です。予習をどうぞよろしく。