2016-01-01から1年間の記事一覧

今日は、『序説』第19段落の終わり(p.132の終わり)まで、読みました。全体の見取り図(p.114)で言うと、第1部を読み終えたことになります。精神の運動を描いた部分(第11段落から第19段落まで)は、かなり難解なところですが、ゆっくり集中して読んでみる…

今日は、予定通り、筆記試験を実施しました。いざ日本語にせよと言われると、なかなか言葉が出てこないということは実感されたと思います。個々の語彙力も大事ですが、肝心なのは、全体のイメージをつかむ力、それをわかりやすく伝える表現力です。この表現…

今日は、予定通り、期末試験を実施しました。ちゃんと復習してあれば、まずまずできる問題だったと思います。夏休みの予定を問う3番の自由仏作文は、活用形や綴りがブロークンであっても、とにかく、伝えるという意思が大事です。ほとんどの方々は何かしら書…

今日は、p.131の上から4行目まで、読みました。観る人の原理的な描写です。第12段落で記されたことがらをさらに敷衍している第16段落は想像力の発生を描いているとも言うことができそうです。書かれていることはかなり抽象的で、その点、読みにくいかも…

今日は、マルセル・シュオブの短篇小説「オジーグの死」を最後まで、読みました。命が生きる世界へのピチエ(憐憫の情)という言葉が本文に何度か出現しましたが、自らの死によって世界を救うオジーグはキリストに似た存在のように思われます。わずか6頁半…

今日は、第6課の本文・練習問題を全部、終えることができました。来週は、予定通り、期末テストを行います。範囲は第3課から第6課まで(10頁から24頁まで)となります。形式は中間テストとほぼ同じです。テスト終了後は解答例をもとにざっと解説した…

今日は、第14段落の終わり(p.129の2行目)まで、読みました。大半の人は目ではなく脳でものを見る、で始まる一節です。「観ること」の在り方を否定的側面から論じることで肯定的側面を浮き彫りにする論法です。「海は眺めの奥で立っている」という表現は…

今日は、「黄金仮面の王」の次の短篇小説「オジーグの死」の続きを、p.23の真ん中少し下あたりまで、読みました。この物語は同時代の作家ロニーに献呈されていますが、実際、このSF仕立ての短篇は、近代SFの祖のひとりとされるロニーへの一種のオマージュに…

今日は、第5課「フランスの核抑止力」の本文を読み終え、練習問題もすべて解答しました。皆さんがしっかり予習をしてくださっているおかげで、よいペースで進むことができました。次回は第6課「国防の日」の本文と練習問題を全部終える予定です。では、ま…

今日は、p.127の下から5行目(第12段落の終わり)まで、読みました。第4段落から第10段落までで「内面の劇」の描写がひと区切りついたあと、今度は、第11段落から第19段落まで、外界(世界)を観ること、想像力の発動(イメージの生成と展開)がテーマとなり…

今日は、『黄金仮面の王』を読み終えました。読みごたえ十分の物語でした。作品発表当時のシュオブの考えを、グードマールによる伝記の一節を紹介しながら、少しだけたどってみました。記号と(あるいは記号で)戯れることが彼のエクリチュールの力だという…

今日は、第4課の本文を終え、練習問題を丁寧に検討し、間髪を入れず、第5課に入り、p.18の10行目まで、読みました。第5課がフランスの核抑止力、第6課が国防の日、と、ナショナリズム的なニュアンスの濃いテーマが続きます。フランスの現実的な一面を知る良…

今日は、p.126の上から11行目の途中まで、読みました。思考についての思考、いわばメタ意識が常態化したと仮定して、思考の「あらゆる組み合わせ」の汲み尽くし(極限)に至る境地が仮想されます。メタ意識の習慣化の実現はあくまで仮定ですが、ヴァレリーに…

今日は、p.17の真ん中あたり、「彼女は自分の病が彼に見抜かれるのではないかと恐れた」というところまで、読みました。若い女に導かれて王は王国から遠く隔離された「哀れな者たちの町」に向かいます。この道行は哀切です。まったく隙の見られない文章が続…

今日は、第4課のほぼ終わり近く、p.15の下から4行目まで、読みました。フランス語の形容詞や過去分詞の性数一致の原則についてじっくりと説明しました。アコルドリというシステムは将来的に日本にも根付く可能性があるかもしれませんね。次回は残りと練習問…

今日は、p.125の半ば、「現実」まで、読みました。思考の思考という、いわばメタ意識とでも呼ぶべき状態について語ったこの部分は、『序説』全体のなかでも特に、語り手のテンションが高いと感じられるところです。p.124の下から3行目に出てくる、レオナルド…

今日は、p.15の12行目半ばまで、読みました。王は真夜中に家臣たちを集め、仮面をとるよう命じます。すると、ひじりの予言通り、彼らの素顔は、仮面の役割が予想させるものとは正反対の様相を呈しています。王はこのあと、思い切った行動に出ます。この短編…

今日は、第3課の本文の残りを片づけてから、p.12の練習問題を全部片づけました。三番は文法的な説明が求められています。duが前置詞+定冠詞なのか、それとも部分冠詞なのか、desが前置詞+定冠詞なのか、それとも不定冠詞の複数形なのか、しっかり区別でき…

今日は、p.124の上から3行目まで、読みました。内面の劇を注視しようではないか、とヴァレリーは言います。イメージの科学の可能性への期待がみなぎるこの箇所は、かなり難解な印象を与えるかもしれません。なぜ難解かというと、それは、読者である私たちが…

今日は、p.13の上から12行目まで、読みました。p.12の1行目から17行目までの段落の描写は、p.8の1行目から13行目までの段落の描写と同じく、イメージを重ねて全体の基調を示す、いわば象徴主義的な描写の典型例になっています。今回は、無機質な金銀メタリッ…

今日は、まず先週実施した中間試験の答案を返却してから、第3課の本文の続きに入り、p.11の下から5行目(全文通しの行数で31行目)まで、読みました。関係代名詞のquiとqueの違いを復習し、代名動詞se souvenir deとs'occuper deの使い方を辞書の例文で検討…

今日は、本文第四段落の終わり、p.122の下から3行目まで、読みました。批評の方法論を宣言している箇所です。完成した作品の出来栄えをあれこれ蘊蓄を傾けながら称賛して終わるのではなく、その作品の生成過程に注意を払い、作品を生み出す精神の運動そのも…

今日は、p.11の下から8行目まで、読みました。黄金仮面の王が通り抜けていく祝宴の間の描写は、前回の霧のたなびく風景描写と同様、やはり、背景による前景の浮き彫りでしょう。「Il y avait 〜があった」という叙述が単調に三回繰り返されますが、その書か…

今日は、予定通り、中間テストを行いました。日本語訳はおおむねよくできています。動詞の活用形は発音を繰り返すと共にたくさん筆記練習をして覚えるのが実力への近道です。答案回収後、解説をひととおりしてから、テキストの第3課に入り、p.10の14行目まで…

今日は、ヴァレリー『レオナルド・ダ・ヴィンチ方法序説』の本文テクストに入り、第二段落の終わり近く、p.121の6行目まで、読みました。私たちの想像力と理解力を目いっぱい発揮しながら対象の精神を思い描く作業が、結局は、私たち自身の想像力と理解力の…

今日は、p.10の上から8行目まで、読みました。ついに、黄金仮面の王は自身の素顔の秘密を知ってしまいます。p.9の下から6行目に至る一段落分は、真実を知ってしまった王が茫然としている様子を、背景描写によって、逆に浮き彫りにしているように思われます。…

今日は、第2課の本文の残りを読み、練習問題を全部片づけました。語彙を増やすために、動詞から名詞へ、名詞から動詞へ、往復変換できるように、普段から練習しておきましょう。transporterの名詞形はtransportです。transportationというフランス語の名詞は…

今日は、ジャルティによる解説の終わり、p.118の6行目まで、読みました。マラルメの感想の文章が感動的でしたね。導入の解説に少々時間を費やしましたが、本文に入る前に、テクストをめぐる重要な基礎知識に触れることで、ウォーミングアップがしっかりでき…

今日は、『黄金仮面の王』のテクストp.8の13行目まで、読みました。黄金仮面の王は、盲目のヒジリの不吉な言葉に不安を感じつつ、自分の素顔を確かめたいと思って、鏡がひとつもない王宮を抜け出します。森にたどり着いた王は木の枝を折りますが、その、折っ…

今日は、第2課の続き、p.7の下から7行目まで、読みました。日本に進出しているフランス企業の紹介です。〈on trouve〜〉と〈il y a〜〉はほとんど入れ替え可能でしたね。途中、Thalesの防衛分野(軍事エレクトロニクス)を紹介した動画を見ました。このほか…