今日は、アルベール・カミュの『転落』から、ポン・デ・ザールの「笑い声」と、それより2年前のポン・ロワイヤルの出来事を告白した部分を取り上げました。フローベールの『感情教育』におけるポン・ヌフ以来、久しぶりに、セーヌ川に架かる橋が重要な舞台となっている箇所を読んでみた次第です。前回はグーグルマップのストリートヴューを活用しましたが、今日はグーグルアースを使ってみました。なかなか便利で面白いですが、最終的には、テクストにまさる想像力起動装置はないと思います。少し時間があったので、バルザックの『ゴリオ爺さん』のラストシーンのラスティニャックの台詞を参考にしながら、パリの社会的階層構造(棲み分け)について、国立統計経済研究所の資料などを参考に、少しだけ紹介してみました。不快指数の上がる辛い時期ですが、授業も残りわずかです。では、また来週。