今日は、「パオロ・ヴェロネーゼのフレスコ画」というテクストに入り、p.149右側の下から12行目まで読みました。ヴァレリーは、現代(1928年当時)の小規模な芸術と比べながら、16世紀ヴェネツィア派の巨匠の大規模な仕事を実現させた諸条件について、発注する側の貴族の徹底的な大盤振る舞いと、作り手の側の完璧な技量(メチエ)が大きな柱だ、と述べています。puissancesとか、sonoresとか、『ユーパリノス』に通じる単語もちらほら見えますね。来週は続きを読みます。クラシック時代の画家の名前がいくつか出てきます。インターネットなどで主な作品の画像は見ることができると思います。
 それから、今日は、レポートの課題をお知らせしました。
 テーマ:文章作家と美術(「文章作家」は必ずしもフランス文学の作家に限定しません。また「美術」は絵画・彫刻だけでなく音楽や建築なども含むと考えてかまいません)
 分量:3000字程度(上限なし)
 締切:2009年7月29日(水)
 提出先:8階今井研究室入口レターボックス(念のため、必ずコピーをとっておいてください)
 以上です。力作を待っております。