今日は、1937年の国際哲学会における『方法序説』300年記念講演「デカルト」のラスト(p.810の4行目)まで、読みました。最後のところで、ヴァレリーは、現代にデカルトが生きていたら、複雑化し、巨大化した科学をうまく包摂しうるような方法を見つけることは難しいかもしれないということを示唆した後、しかし、精神の平準化が進んでいる現代にこそ、「自我」の冒険を徹底的に推し進めるデカルト的な精神が必要なのではないか、と締めくくります。残りの三回は、1925年の「デカルト断章」を読む予定です。テクストを配付しました。予習をよろしく。