今日は、p.804の真ん中の「実験の可能性」まで、読みました。デカルトの運動量の式は、その後ライプニッツによって洗練・訂正され、最終的には運動エネルギーの式へと包摂されることになりますが、ヴァレリーは、デカルトの式のかたち(質量と速度の〈積〉)が決定的に重要な発見だったと考えます。方法や実験の新しさではなく、過去の考え方を根本的に白紙に戻して、まったく新たな考え方を提示する、こうした概念革命とでもいうべきものを実現する、思考革命家としてのデカルトを、ヴァレリーは高く買っているようです。では、また来週。