今日は、ヴァレリーの詩集『魅惑』の草稿研究として決定的な仕事であるフロランス・ド・リュシーさんの研究書から、「アポロンの巫女」の執筆経過に関する部分をコピーして配付し、特に、残されている草稿の中の最初の段階のものを、読んでみました。決定稿テクストと比較しながら草稿を観察するのは、気づくことがたくさんあるので、単純に面白い作業です。たとえば、ヴァレリーがhurler(吠える/苦痛でわめく)という動詞に相当なこだわりを持っていたということが草稿第1巻95番を見るとわかります。しばらく、リュシーさんによるこの見事な研究に寄り添ってみたいと思います。では、また来週。