今日は、ヴァレリーの1937年の講演「デカルト」の続きをp.806の3行目まで、読みました。p.804の下のほうで「彼について考えることは不可避的に我々について考えることになる」とヴァレリーは述べていますが、これはまさしくヴァレリー自身の批評原理そのものです。レオナルド論、ボードレール論、スタンダール論、と、ヴァレリーが論じる対象が誰であっても、結局、ヴァレリーヴァレリー自身の思考を語ります。このデカルト論でもそれは変わりません。なお、p.805の下のほうにあるconsentirという動詞には、「一緒に感じる」という語源的な含みがあるように思われます。では、また来週。