今日は、1941年のエッセー「ベルト・モリゾについて」を最後まで読み終えました。マラルメの詩とモリゾの絵は、身近な物事を描いても、マチエールの本質に向かう点で似ており、すべてを暗示に還元しようとするマラルメのエレガンスは、ベルト・モリゾの自然なエレガンスとその全人格的な気品と、よく調和するものだった、とヴァレリーは言っています。ドガルノワールマラルメはよくモリゾの家で談論しましたが、稀に発せられるモリゾの一言は思想に裏打ちされたものであったこと、三人は優雅なモリゾの影響を受けていたことが語られて、この文章は閉じられます。初回に配付した予定表通り、次回からは、1926年のエッセー「ベルト・モリゾ」(旧題「ベルト叔母」)の読みに入ります。テクストを配付しました。欠席された方は、今井の研究室入口レターボックスに残部を入れておきましたので、取りに来てください。それでは、また来週。