今日は、p.1178の6行目まで、読みました。p.1177の中段で、ヴァレリーはかつてドガはエレガントな人だったとして、最上級を連発しながら、その知性と人間的魅力を描写します。しかし、一行空いて描かれる陰鬱な老人の姿はかつての姿とは対照的です。一行のblancが舞台の明暗を分ける働きをしています。そのあと、p.1177からp.1178にかけてのひとつの段落全体がひとつの文になっていますが、ここは、avoir beau+inf, n'en pas moinsの構文でした。ドガロマン主義真っ盛りに生まれ、自然主義に交わり、印象派展に参加もした(というようにいろいろな経歴をたどったにはちがいない)「が、それでも」あの古典主義的教養を身に付けた「通」のひとりであることに変わりはなかった、というのが要点です。ちなみに、p.1178の5行目のqui以下の関係節の先行詞は1行目のconnaisseursです。息の長い文がどんどん出てきますが、しぶとく慣れていってください。音読練習を忘れずに! では、また来週。