今日は、「夏」をめぐるホワイティングの注釈の続きを読み、ついでに、1942年に、第三詩節と第四詩節のあいだに付加された六詩節分――ピエール=オリヴィエ・ワルゼールによれば「明快で美しい六詩節」、ホワイティングによれば「かなり凡庸な」六詩節――について、ひととおり読んでみました。描写が多い分、海と少女の対比、外界と内界の対比が「明快」に浮き彫りされていますが、五詩節のまま凝縮しておいたほうが、テンションが高く、また謎の魅力も奥ゆかしくてよろしいのでは、というのが個人的な感想です。今日はひととおり読んだところで時間が来てしまいましたので、ベルマン=ノエルやその他の研究者による「夏」論の紹介は来週(最終回)に延期させていただきます。では、また来週。