今日は、マラルメの初期の詩篇を三つ(「陽春」「鐘つく人」「青空」)読みました。いずれもテーマは共通で、理想の詩を追い求めているが、なかなか理想の詩が書けないので嘆いている詩人の自虐的な詩です。意味内容はネガティヴなのですが、こうして詩の形を明確に与えられている点でポジティヴです。「青空」についてのカザリス宛の手紙、それとついでに、「エロディアード」を書くときのカザリス宛の手紙を紹介し、ポー由来の「効果の詩学」がいかに強く息づいているかということを確認しました。次回(30日)はプルーストの話を少しだけする予定です。