今日は、「皇帝」のホワイティングさんによる解説を読みました。「力」なき「知」はない、という若い頃のヴァレリーのテーゼは、『レオナルド・ダ・ヴィンチ方法序説』のほか、たとえば、未刊の草稿「ボナパルト論」(短いメモのようなもの)にも展開が見られるので、少しだけ紹介しました。「皇帝」が若い時に構想された詩篇であることを証明するものとしては、1893年3月22日付のジッド宛ての手紙だけでは、やはり、もうひとつ説得力に欠けるように思われますが、資料が残っていないとすると証明は困難ですね。知性のテーマが『魅惑』や『若きパルク』で展開されている点については省略します。次回は次の詩篇「友情の森」を読みます。予習をよろしく。