今日は、私の担当の最終回、「ヴァレリードガ」のテーマでお話させていただきました。1917年9月のドガの死に際して、ヴァレリーは「カイエ」に、ドガとの交流で印象深かった点をいくつかメモしていますが、そこでメモされていたことがらはすべて、1936年の『ドガ ダンス デッサン』のなかで展開されています。今日は、その一部を紹介し、最後に、ドガが若い頃に巨匠アングルの指導を受けた思い出をヴァレリーに語る短い章を紹介しました。時間の重なりが濃密な哀切さを生み出していると思います。