今日は、p.1181の下から11行目まで、読みました。ドガの話でヴァレリーは興味深い事実に気づきます。「ヴェルダンの若きおとめたち」(プロシアの共謀者とみなされ、フランス革命政府はやがて関係者を処刑することになる)のひとりの婚約者と目されて、当局から睨まれた祖父(ドガのおじいさん)は、命からがらフランスを脱出して、イタリアのナポリに落ち着きます。ヴァレリーは後のある日、オデオンの本屋で偶然手にした歴史書で、その「ヴェルダン事件」を担当して、関係者を追及した人物が、なんと、マラルメの先祖だったということに気づきます。ヴァレリーの師であるステファヌ・マラルメの先祖です。親しい間柄だったマラルメドガが、少し世代を遡ると、革命期には、互いに、追う側と追われる側だった、というお話。この話の先は、また、年明けに。皆さん、どうぞ、よい年末年始を!