今日は「失われた酒」Le Vin perduのテクストをひととおりゆっくり読んでみました。大海にワインを、虚無への捧げものとして注ぐ。なぜそんなことをしたのかはわからない。薔薇色の煙のあと、海は元通り透明に。しかし!(ここで奇跡が起こる)ワインは失われたが、しかし、海は酔ったのだ。海の深みから立ち上がるもろもろの形象(予想もしない不可思議なイメージの群れだろうか)が飛び跳ねるのを私はたしかに見た。一篇の幻想的な物語のようなソネットです。来週はローラーの注釈を読みます。