今日は、ルソーの『告白』第六巻冒頭の有名な「レ・シャルメットの牧歌」のくだりと、やはりこの絶対の幸福の時間について書いた『孤独な散歩者の夢想』最後の「十」番を並べて、読みました。「あら、ツルニチニチソウがまだ咲いているわ」という夫人の台詞が三十数年後に蘇るエピソードは、のちのプルーストの無意志的記憶を想起させます。さて、次回はコンスタンの『アドルフ』の一節を読みます。また、時間があれば、ヤウスの「挑発としての文学史」の第一節を読む予定です。予習をどうぞよろしく。