今日は、フローベールの『ボヴァリー夫人』から有名な農事共進会のシーンを読みました。その前に、ジャック・ノワレによるフランス19世紀小説史の解説を少し紹介しました。18世紀以前の観念中心の小説に比べ、19世紀小説は現実の「見える化」に腐心するという指摘は面白いと思います。イメージ、鏡、絵画、写真といった言葉がたくさん出てきましたが、19世紀小説はとても視覚的です。次回は同じくフローベールの『感情教育』を読みます。視覚性に注意して、予習をよろしく。