開講しました!

 今日は、マルセル・シュオブの象徴主義的短編小説『黄金仮面の王』(1892年)の第一段落をゆっくりと読んでみました。動詞の単純過去形がテクストの舞台の前景における行為の「点」的瞬間を表すとすると、動詞の半過去形はテクストの舞台の背景の状態を描写する「線分」的持続を表すということの実例をすでにたくさん見ることができました。物語としてはどうやら不穏な、そして「メタリック」な人工性の印象が支配的な、何やら怪しい気配が濃厚です。来週からどんどん当てていきますので、一頁分ほど予習をしてきてください。