今日は、スタンダール赤と黒』から、レナル夫人の様々な描写に続いて、もう一人の魅力的な登場人物マチルドの人物像に迫ってみました。ジュリアン・ソレルとは身分が違いますが、才気と美貌、そして「幸福」の欠如の点において、マチルドはジュリアンとよく似ています。ジュリアンへの愛を意識してから、マチルドは「退屈」を脱し、目をきらめかせながら、疾走していきます。じつに頼もしく、痛快な女性像が刻まれていると思います。さて、少し寄り道をしてしまいました。来週は、以前配ったバルザックゴリオ爺さん』のプリントを読みます。予習をどうぞよろしく。