今日は、まず、ユゴー1830年の演劇『エルナニ』第一幕第一場のテクストを読んでから、続いて、1872年執筆のゴーチエの『青春の回想―ロマンチスムの歴史―』から第12章「エルナニ」の初演回想部分の記述を、読みました。この概論の問題意識からは、ゴーチエのテクストのほうがメインです。青春の芸術的祝祭の瞬間が42年の歳月を経ても、きわめて鮮明に想起されるというのは、ルソーの絶対的幸福の回想と同質です。時の経過の感覚と、一点に凝縮した超越的な時間の感覚。これまでの作品もみな、そうですが、どうやら、二つの時間がありそうです。来週、今日残した部分を読みます。