今日は、p.326の13行目まで、読みました。レストランの描写です。ユイスマンスの筆致はとても明快で、具体的な雰囲気が手に取るように思い浮かんできます。これは彼の用いる指示形容詞(ce/cette/ces)の持つ共通経験の喚起機能(「読者の皆さんもご存じですよね、そうあの……」という感じ)による効果が大きいように思われます。読む私たちは、まるでその場面にいるかのように、リアルな想像を展開することができます。次回も続きを読みます。予習をどうぞよろしく。