今日は、ヴァレリーの1937年の講演「デカルト」の続きで、p.800の上から13行目まで、読みました。哲学を言語芸術とみなし、思考の形式を重視するヴァレリーの立場が繰り返し強調されています。p.799の下のほうで、デカルトが人間的事象の現況の主な原因となった人物であるというのは、デカルトが近代科学の祖となった哲学者であるという意味でしょう。現代の自然科学の圧倒的な進歩の前に哲学は危機状態にあるが、そうした今こそ、デカルトの思考の形式を考えることには意味がある、とヴァレリーは言っているようです。だんだんリズムに乗ってきました。プレイヤード版で一回あたり2頁から3頁ほど進むペースで頑張りましょう。予習をどうぞよろしく。