今日は、コレットの代表作『シェリ』(1920年)を読んでみました。「薔薇色」がたくさん出てきました。美味しそうな食べ物や飲み物もふんだんに出てきました。豪奢な甘い生活のなかで、確実に過ぎていく時間の感覚、老いの予感というよりはリアルな実感……そして愛する者が遠ざかっていく喪失感がレアを襲います。コレットの文章は色彩感覚に富んでいる点で、ゾラに通じるものがあるように思います。さて、年内の私の授業はこれにて終了です。どうか、皆さん、よいお年を!