今日は、「むなしい踊り子たち」を、ひととおり読んでみました。これがバレエの情景を指しているのではないかと推測することは、一読しただけでは難しいですね。プレイヤード版の註に紹介されている1942年版『詩集』掲載のヴァージョンでは、「闇」との対比がいっそう浮き彫りにされているように思われます。マラルメのバレエ論やヴァレリーのバレエ論との関連に触れたホワイティングさんの注釈(詩のテクストそのものの分析がほとんどなされていないのが残念……)は今回は割愛します。最終回となる来週はソネット「鮮やかな火が」を読みます。