最終回の今日は、p.1194の下から9行目まで、読みました。キレメのよいところで終わることはできませんでしたが、前回、百年に一度あるかないかという見事なキレメで終わりましたので、まあ、よしとしましょう。不定形なものをどのように描くか、というヴァレリー好みの話題ですが、少し読んだだけではちょっとわかりにくいかもしれません。こういうのは、全体を読んでから、またじっくり細部を味わうという読みの姿勢も必要です。さて、必ずしも読みやすいとは言えない文章を、毎回、苦労しながら読んできました。テクストの論理を追う力は部分的にはついたかもしれませんが、これをさらに総合的な力にするには、大量の読解を経験しなければならないと思います。夏休みは、いいチャンスです。どうか、興味のある本を、辞書をひきながら、最後まで読み通してみてください。読み通した本が一冊、二冊と増えていくにつれて、読解力もついてくることでしょう。是非、お試しください。では、皆さん、よい夏休みを!