期末試験実施

 今日は、予定通り、期末試験を実施しました。実力問題のほうは、先週木曜日の「ル・モンド」電子版から、福島に続いて宮城県も肉牛の出荷が停止されたというニュースでした(今日の日本のニュースでは、福島、宮城、岩手に続いて栃木も出荷停止とのこと……)。ニュース記事は表現のパターンが決まっています。凝縮した名詞の活用が多いのがひとつの特徴です。訳す時はそれを「解凍」する感じです。折に触れて、記事を探す癖をつけると、フランス語の読解力も安定するでしょう。夏休み、仏検の問題集をやるなどして、実力を磨いてほしいと思います。一応、記事の全訳を以下に掲げておきます。

 7月28日木曜日、日本政府は、地元産牛肉から検出された高レベルの放射能のため、肉牛の販売禁止措置を、津波被害を受けた東北の第二の地域に拡大した。3月11日の巨大地震津波による危機以降、福島原発放射性廃棄物に汚染された干し草や稲藁を餌に育てられた疑いのあるおよそ三千頭の肉牛が、日本全国に販売・納入された。
 7月19日に福島県産の牛肉の販売を禁じた後、政府は同じ措置を、少なくとも六頭の牛に高率のセシウムが検出された隣の宮城県に拡大した。さらに他の地域への出荷停止措置の拡大の可能性に触れて、枝野幸男官房長官は「引き続き情報を収集し、食料の安全性について、できるだけ綿密な調査を実施したい」と述べた。
 汚染牛肉は3月末以降に販売され、レストランや学校給食に使われたり、消費者に買われたりした。国民の安心を得ようと、政府は、その消費が人体の健康に影響をもたらすには、一年のあいだ、毎日食べなければならないだろうと強調している。放射性廃棄物に汚染された緑色野菜・牛乳・乳製品・茸類・近海魚・緑茶も同様に販売が禁止されている。
 日本は、食品の放射能の中央管理システムを持たず、県や自治体による検査に委ねている。消費者の信頼を回復するため、政府は、今週、汚染牛肉の買い上げと焼却のための計画を発表した。今月初めに、原発から半径20キロ圏の避難指示区域の境界に位置する南相馬の農場から出荷された牛肉に高レベルの放射性セシウムが発見されて以来、不安が日本の消費者を襲った。