今日は、第68行まで、読みました。48行から55行までの、黄昏を「愛の薔薇」にたとえた叙景部分については、ヴァレリー自身、「もっとも完璧な成功」とみなし、「イデー(観念)のまったく入っていない」「純粋詩」の典型とみなしていたようです。しかし、そのあとは、ナルシスのテーマ、ナルシスのイデーの部分が描かれるようになっていきます。64行から68行までの部分を読んだ限りでは、ナルシスが森を出たのかどうか、すぐに判断はつかないようにも思うのですが、このあたりは、また来週、じっくり読んで考えることにいたしましょう。次回はできれば114行まで読みたいと思います。予習をよろしく。