今日は、第17課「サッカースタジアムでブーイングされたフランス国歌」を読みました。淡々と記述された記事ですが、p.67で書かれている事実は興味深いものがあります。まず、フランス代表による対アルジェリア戦、対モロッコ戦、対チュニジア戦でのフランス国歌「ラ・マルセイエーズ」ブーイング事件には、かつての宗主国と植民地との関係や移民問題という重い背景があるはずです。そして、コルシカのバスチア対ブルターニュロリアン戦でのフランス国歌ブーイングおよびシラク大統領(当時)の憤慨の背景には、これまた歴史的な地域主義対共和国普遍主義という重い背景があるはずです。本文で用いられたincidentsという単語には、たとえば大きな国際問題に発展しかねないような火だねを孕んだ、一見小さな事件・もめごと、というニュアンスがあります。フランスという国を知る上で示唆に富む記事でした。それでは、また来週。