開講しました!

 今日は第一回。1942年のヴァレリーのテクスト「レオナルド・ダ・ヴィンチ」を少し読みました。これは『レオナルド・ダ・ヴィンチの手帖』という本の序文として書かれたもので、ヴァレリーダ・ヴィンチについてこれまでに書いてきたさまざまなテクストのエッセンスを要約したような趣のある文章です。参考までに、1895年のデビュー作『レオナルド・ダ・ヴィンチ方法序説』から関連する部分を観察し、使っている語彙の面で、半世紀後も変わっていない部分が多いことを確認しました。あと二回はこのテクスト(次の「レオナルド・ダ・ヴィンチの文章作品」と合わせて)を読み、ゴールデンウィーク明け以降(5月12日午前は学生健康診断で休講となるため5月19日から)、少しずつペースを上げて、1935年のフランス哲学協会での講演「芸術についての考察」を読む予定です。なお、機会を見て、学生の皆さん各自の研究対象テクストについて読解発表をしていただく場を設けようと思っております。とりあえずは、ヴァレリーのテクストを題材として精密な読解の訓練を続けます。来週は今日読み始めたテクストの最後まで準備をして臨んでください。それでは元気を出してスタートしましょう。