今日は、最終回でした。先週実施した期末テストの答案を返却し、ざっと解説したあと、好きな歌詞を書いてもらう問題で複数の人が取り上げたポルナレフの「ノンノン人形」と「タタタタ」について、歌詞プリントとビデオクリップで解説してみました。特に「ノンノン人形」の歌詞については、ビデオクリップでポルナレフが歌っている通りの歌詞を検討し、二番の最後の行と、四番の最後の行が微妙に、しかし、決定的に違っている点を指摘しました。前者は時制の一致によって半過去形(pouvait)でしたが、後者は現在形(peut)でした。これは一般真理の現在形というやつでしょう。みんなouiと言えるはずなのに、なぜ、君はnonしか言わないのだ、という状況への悲嘆絶望でしょうか(歌の調子はそんなに暗くはありませんが)。さて、この授業は、今日ですべて終わりです。近い将来、フランスの研究機関に滞在予定の方々、もっと勉強を続けたいという方々には、「展開フランス語」の授業や年二回のフランス語検定などを活用して、持続的な勉強をしていただきたいと願っています。その際は、是非、好きなフランス語の歌を増やしていかれるのがよいと思います。気に入った歌詞はほんの断片でもいいですから覚えてしまいましょう。そうして覚えた歌の端々が皆さんの身体に刻み込まれた確実で楽しい教養となることを祈っております。