今日は、p.1170の復習をしてから、p.1171を全部、読みました。プレイヤッド版できっちり一ページ分、読み応えがあったと思います。外的な目的を明確に持ち、経済原則に則って動く第一カテゴリーの動作に対して、運動すること自体を自己目的化し、ひたすらエネルギーの放散そのものを目指している第二カテゴリーの動作について、ヴァレリーの考察が続きます。ここでは、空間は動作の場でしかなく、空間には動作の目的が含まれていません。そこで重要な役目を果たすのは時間である、とヴァレリーは述べ、その時間は、筋肉の運動サイクルによる生体的・有機体的時間である、といいます。筋肉運動は次々と連鎖・反復し、私たちの手足は一連のフィギュール(形。フィギュアスケートというときのフィギュアです)を生み出すようになります。そのフィギュールが出現する頻度によって陶酔感が産出され、この陶酔感も、疲労から熱狂まで、昂進していき、「〈ダンス〉の状態が創造され」ます。物理学的な「共鳴」に似た神経・筋肉的現象がそこにはあるだろう、ダンスの世界は音楽の世界と関連を持つだろう、という指摘がなされたところまで読んだわけです。次回はまた一ページ分読みます。予習をよろしく。