今日はローラーのコマンテールを読み進めました。ヴァレリーが内部押韻や畳韻(同一子音反復)や半諧音(同一母音反復)などの音楽的手段を総動員している様子に触れてから、先行テクストについて述べた部分は省略して、さっそく各詩節の分析をたどってみました。ローラーさんの解釈は、時々、詩人ヴァレリーの芸術哲学のレベルにひきつけたものがあって、結構難しいですね。次回は、ゴベールの詳細かつ説得的な分析を読みましょう。各種研究をいちいち参照していたら、たったひとつのソネットの読みで、前期が終わってしまいますので、適当なところで見切りをつけて、次の詩篇に移ります。La Dormeuseの次は、やはりソネット形式で書かれたLes Grenadesを読みましょう。これについても、まずローラーの注釈に眼を通し、続いて、ジャン・ピエーロの長い注釈に(要約的に)付き合います。注釈を読むのは、詩を読むための眼のつけどころを学ぶことだと思います。どうかメリハリを利かせて、面白いと思うところをはっきりさせながら、文章を追っていきましょう。