フロベールの『感情教育』におけるパリの続きです。まず、ゾラの『獲物の分け前』冒頭との間テクスト性の実例をS君が、次に、印象派絵画におけるバルコニーの主題の実例を、もうひとりのS君が発表してくれました(カラーコピーありがとう)。いずれも見事な発表で感服しました。続いて、フレデリックがポン=ヌフ橋のどまんなかで昂揚するシーンを、小倉孝誠氏の文章と石井洋二郎氏の文章を参考に、熟読しました。ついでに「吸い込んでとろける」幸福表現の実例と、フレデリックのパリ引越し地図(ブルデュー『芸術の規則』プロローグ)も紹介。やっぱり、フロベールの文章は濃い!6月5日はフランス大使館公使による講演会(欧州連合について)をみんなで聴きます。12日はフロベール感情教育』のパリの続き(二月革命の描写など)。その次から数回は、プルーストの『失われた時を求めて』のパリについて、あれこれ調べてみる予定。