今日は、p.114の『序説』見取り図について、ジャルティによって依拠されているジャラの論文にさかのぼって、やや詳しく見てみました。「規則的な組み合わせ」について論じられている『序説』第20段落〜第33段落を、ジャラは、論説全体のなかで「中央の転回点」を果たす部分であり、執筆の初期段階に見られる第一部「精神の叙述」と第二部「構築の理論」のあいだに嵌入(かんにゅう)した、いわば、ひねった腰のような部分だが、二つのシステム(精神と外界、内部と外部)のあいだを結ぶ重要な移行部分と考えているようです。ヴァレリーが「文学計量学の徒」であり、テクストの分量と構造の関係に敏感だったというのは面白い指摘でした。ジャルティによる解説は次回で読み終える予定です。では、また来週。